27歳でコールセンターSVから大手IT企業のカスタマーサクセスへ転身した理由

コールセンターでスーパーバイザー(SV)としてオペレーション管理とメンバーマネジメントを担っていた27歳男性が、第二新卒枠を活かして大手IT企業のカスタマーサクセス職へ転身した成功事例です。クレーム対応や数値管理に追われる日々から、SaaSプロダクトを通じて顧客の業務課題を継続的に支援するポジションへキャリアシフト。年収も420万から560万へアップし、「消耗する電話対応」から「顧客と並走するパートナー」へと働き方を変えたストーリーです。

人物プロフィール

年齢:27歳
性別:男性
転職前:BPO企業のコールセンターSV(通信系問い合わせ窓口)
転職後:大手IT企業のカスタマーサクセス(業務改善SaaS)
転職前年収:420万
転職後年収:560万
転職動機・テーマ:クレーム対応中心の環境から、顧客の成功を支援するカスタマーサクセス職へキャリアシフトしたい

ざっくりまとめると

・コールセンターSVとしてKPI管理とクレーム対応に従事
・クライアントとの定例会で「課題解決」に視点を広げる
・カスタマーサクセス職と出会い、IT業界への転職を決意
・大手IT企業の業務改善SaaSのCS職に内定
・年収420万→560万にアップし、顧客と長期的に伴走する働き方へ

転職前のキャリアと悩み

クレーム対応中心の毎日に、キャリアの天井を感じていた
新卒で入社したBPO企業で、通信系の問い合わせ窓口を担当するコールセンターに配属されました。数年後にはスーパーバイザー(SV)となり、シフト管理やKPI管理、エスカレーション対応などを任されるようになりました。
やりがいは感じつつも、現場ではクレーム対応や感情的なやり取りが日常的に発生し、精神的な負荷が高い状態が続いていました。加えて、センター全体のKPIは「応答率」「処理時間」「件数」といった“量”に偏りがちで、「顧客の課題解決」という観点で成果を振り返る機会は多くありませんでした。
このまま30代を迎えても、同じようにクレーム対応や数値プレッシャーにさらされ続けるのではないかという不安が強くなり、「今のうちにキャリアチェンジを考えないと手遅れになるかもしれない」と感じ始めていました。

転職を意識したきっかけ

“問い合わせ対応”ではなく“課題解決の支援”がしたいと思った
転機になったのは、クライアント企業の担当者と行った定例報告会でした。月次のKPIレポートを共有する中で、「単なる件数や処理時間ではなく、顧客がどんな課題を抱えて問い合わせをしているのか」「根本的な原因を一緒に潰していけないか」といった議論になったのです。
そこで、自分はオペレーションの現場をよく知っているからこそ、問い合わせの傾向からクライアントの業務フローに潜む課題を読み解き、改善提案ができるのではないかと感じました。
その後、「カスタマーサクセス」という職種を知り、問い合わせ対応ではなく、“プロダクトを通じて顧客の成功を支援する仕事”があることを知りました。自分の経験が活かせるかもしれないと感じ、本格的にIT企業への転職を意識し始めました。

転職活動内容

SV経験を“顧客の声を翻訳する力”として棚卸しした
転職活動に向けて、まず取り組んだのはSVとしての経験を細かく棚卸しすることでした。日々のKPI管理やシフト調整だけでなく、
・よくある問い合わせやクレームを分類・分析した経験
・スクリプトやFAQの改善を主導し、再問い合わせ率を下げた取り組み
・オペレーターとの1on1を通じて、対応品質を底上げした具体的なエピソード
などを洗い出し、「顧客の声を構造化して改善につなげるスキル」として言語化しました。
求人はエージェント経由でSaaS系企業のカスタマーサクセス職を中心に紹介を受け、並行してダイレクトリクルーティングで大手IT企業のCSポジションにも応募。面接では、プロダクト知識はまだ浅いものの、「顧客の声を現場視点で拾い、改善提案につなげてきた経験」を具体的に伝えることを意識しました。

意思決定のポイント/自分の市場価値

顧客の成功をKPIとして追える環境が決め手だった
最終的に入社を決めたのは、業務改善系のSaaSプロダクトを提供する大手IT企業でした。中堅〜大企業を中心に導入が進んでおり、CSチームは「問い合わせ対応」だけでなく、「活用状況のモニタリング」や「定例ミーティングでの提案」を通じて顧客の成功度合いをKPIで追うスタイルでした。
面接を通じて感じたのは、コールセンター出身者に対して、「顧客の声を一番近くで聞いてきた人材」として期待してくれていることでした。一方で、ITリテラシーやプロダクト理解は入社後にキャッチアップする必要があるため、学習意欲や自走力も重視されていると感じました。
書類選考では、BPOやコールセンター以外の業界に応募した際の通過率は決して高くありませんでしたが、「カスタマーサクセス」「カスタマーサポート」「業務改善SaaS」といったキーワードを含む求人では、明らかに相性が良いと実感しました。

内定・転職後の変化

“対応して終わり”ではなく、“伴走し続ける”仕事へ
現在は、大手IT企業のカスタマーサクセスとして、数十社の担当顧客に対してオンボーディング支援や活用促進、定例ミーティングでの提案を行っています。問い合わせ対応も行いますが、それはあくまで顧客の成功に向けた一部であり、「どうすればプロダクトを使って業務を楽にできるか」を一緒に考えるスタンスが基本です。
コールセンター時代に比べ、クレーム対応の比率は減り、前向きなディスカッションをする時間が増えたことで、精神的な負荷は大きく軽減しました。年収も420万から560万へアップし、成果に応じてインセンティブやストックオプションが付与される制度もあり、30代以降のキャリアの伸びしろを感じています。
一方で、顧客の業務フローや業界構造を理解しないと本質的な提案ができないため、日々インプットを続ける必要があります。それでも、「電話をさばく」から「顧客の業務を変える」仕事に変わったことで、仕事への納得感は格段に高まりました。

メッセージと総括

コールセンター出身者こそ、カスタマーサクセスを選択肢に入れてほしい
コールセンターの仕事は、外から見ると「クレーム対応で大変そう」というイメージが先行しがちですが、実際には顧客の声を誰よりも近くで聞き、その背後にある課題を感じ取れる貴重なポジションです。
その経験は、SaaSやITサービスのカスタマーサクセス職に非常にフィットします。エージェントは、自分では見つけにくいCSポジションやポテンシャル採用枠を紹介してくれ、ダイレクトリクルーティングはプロダクト側の採用担当者と直接つながるきっかけになります。
「このままクレーム対応だけでキャリアを終えたくない」と感じているなら、一度カスタマーサクセスという選択肢を真剣に検討してみる価値は十分にあると思います。

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