エンジニアからPdMへ。30歳で“つくる側”から“企画する側”に踏み出した理由
30歳の主人公は、SaaSスタートアップでWebエンジニアとしてプロダクト開発に携わっていました。フロントからバックエンドまで幅広く担当し、開発スキルには自信がついてきた一方で、「仕様が決まった後に実装するだけ」という立場に物足りなさを感じ始めます。ユーザー価値やビジネスインパクトを踏まえて、プロダクトの方向性そのものを決める仕事がしたい——。そう考えて挑戦したのが、大手IT企業のプロダクトマネージャー。結果として540万から980万へ大きく年収を伸ばし、“つくる側”から“一緒にプロダクトを企画する側”へキャリアをシフトさせた転職成功ストーリーです。
人物プロフィール
年齢:30歳
性別:男性
転職前:SaaSスタートアップ/Webエンジニア
転職後:大手IT企業/プロダクトマネージャー(PdM)
転職前年収:540万
転職後年収:980万
転職動機・テーマ:コードを書くことだけでなく、プロダクトの方向性やビジネスインパクトまで責任を持つ立場に挑戦したい。
ざっくりまとめると
・SaaSスタートアップのWebエンジニアとして開発全般を経験
・仕様が落ちてきてから実装する役割に物足りなさ
・ユーザー価値やビジネスを見据えた意思決定に関わりたいと感じる
・大手IT企業のプロダクトマネージャーへキャリアチェンジ
・540→980万の年収アップを実現
転職前のキャリアと悩み
コードは書けるのに、意思決定の場にはいない
前職のスタートアップでは、フロントエンドからバックエンド、インフラの一部まで幅広い開発を担当していました。スピード感のある環境で技術的な成長は実感していたものの、仕事のスタート地点は「決まった仕様書」でした。
なぜその機能をつくるのか、どんなユーザーのどんな課題を解決するのか、ビジネスとしてどう成長させたいのか——そうした問いに直接触れる機会は少なく、「仕様が降りてきてからいかに早く実装するか」が自分の役割になっていました。
プロダクトレビューの場で自分の意見を出しても、最終的な方針はプロダクトオーナーと経営陣で決まり、エンジニアとして関われる範囲に限界を感じるようになっていきました。
転職を意識したきっかけ
ユーザーインタビューに同席して気づいた、本当にやりたい仕事
転機になったのは、ある新機能開発のプロジェクトでした。たまたまプロダクトオーナーに誘われ、ユーザーインタビューと要件整理のミーティングに同席した際、ヒアリング内容がその場で仮説に変わり、機能の優先順位やロードマップに落ちていくプロセスを目の当たりにしました。
そこで感じたのは、「自分が本当にやりたいのは、この上流の議論からプロダクトに関わることかもしれない」という感覚でした。コードを書くことは好きだけれど、もっとユーザー価値やビジネスインパクトに近いところで意思決定したい——そう強く意識するようになり、プロダクトマネージャーというキャリアを真剣に考え始めました。
転職活動内容
エンジニア経験を“PdMの素地”として再定義
転職活動では、まず自分の経験を「実装できる人」から「仮説を検証できる人」として整理し直すことから始めました。職務経歴書には、対応したチケット数や使用技術だけでなく、
・ユーザーの困りごとをどう解釈し、機能に落とし込んだか
・プロダクトKPIにどう貢献したか
・開発プロセスをどう改善したか
といった視点を加えていきました。
エージェントとは、PdMに必要なスキルセットと自分の経験の接点を一つずつ洗い出し、面接で伝えるべきエピソードを整理。ダイレクト経由では、大手IT企業のPdMとカジュアル面談を重ね、実際の業務内容や技術バックグラウンドをどう評価しているかを確認しながら、応募先を絞り込んでいきました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
“技術がわかるPdM”として980万オファーを獲得
複数社の選考を受ける中で、特に評価されたのは「技術とユーザー視点の橋渡しができる点」でした。最終的に入社を決めた大手IT企業では、エンジニアとデザイナー、ビジネスサイドが三位一体でプロダクトを推進しており、自分のバックグラウンドを最大限活かせる環境だと感じました。
オファー年収は980万円。単なる年収アップだけでなく、“つくること”と“決めること”の両方に関われるポジションに就けたことが、何より大きな成果でした。
内定・転職後の変化
“実装担当”から“価値を定義する側”へキャリアが進化
転職後は、担当プロダクトのロードマップ策定、機能の優先順位付け、ユーザーインタビュー、データ分析を通じた仮説検証など、コードを書く以外の領域に大きく関わるようになりました。
一方で、決定した仕様の結果責任を負う立場でもあり、KPIが伸びない機能に対しては原因を深掘りし、改善策をチームとともに練り直す日々です。以前よりもプレッシャーは増しましたが、自分の意思決定がユーザー体験や事業の数字に直結する実感があり、仕事の解像度と納得感は格段に高まりました。
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