32歳で広告代理店から世界的メーカーの販促責任へ挑戦し掴んだ成果の手触り

今回、ご紹介する転職事例は、32歳男性・国内大手広告代理店のクリエイティブプランナーから、世界的に製品を展開する計測機器メーカーの販促企画へ転職した事例です。ブランド広告やムービー演出など大規模案件を多数経験しながらも、「事業の課題に直接向き合い、成果を出す責任者として働きたい」という思いを抱き、受託側から事業会社側へのキャリアチェンジを決断。制作したコンテンツが国内外の営業現場で活用され、効果をダイレクトに検証できる点に強く惹かれました。現在は複数製品ラインのプロモーションを統括し、スピード感・裁量の大きい環境でクリエイティブと事業の両面で成果を追求しています。

人物プロフィール

年齢:32歳
性別:男性
転職前:国内大手広告代理店/クリエイティブプランナー(映像演出・広告キャンペーン・ブランド企画)
転職後:世界46カ国に製品展開する計測機器メーカー/クリエイティブディレクター・販促企画(B職)
転職前年収:720万
転職後年収:1100万
転職動機・テーマ:受託側ではなく事業会社側で「成果の責任」を負い、クリエイティブの力で売上・商談に貢献したい

ざっくりまとめると

・32歳、早慶上智卒の男性
・国内大手広告代理店のクリエイティブプランナーから事業会社の販促企画へ転身
・「受託する側」ではなく「事業成果の責任者になりたい」という強い意志
・映像・LP・3DCGの演出力と多拠点プロジェクト進行能力が高評価
・決め手は世界46カ国展開・直販体制・営業と販促のフィードバックサイクル
・年収720万→1100万へアップ
・現在はグローバル販促コンテンツの企画と制作統括を担当

転職前のキャリアと悩み

【“良い広告”を作っても、売上が伸びたかは分からないもどかしさ】
広告代理店で働き始めて6年が経つ頃、自分の仕事の成果に対する気持ちの揺らぎが大きくなっていました。クリエイティブとして数多くの映像演出やブランドキャンペーンを担当し、受賞歴もあるプロジェクトに携わってきました。ただ、評価軸はあくまで再生数や話題性やブランドリフト。クライアントの事業が実際に伸びたのか、商談に寄与したのかを知る機会はほとんどありませんでした。「作品としていい評価」を得られても、「売上という結果」に繋がったかどうかは分からない。このことが、思っていた以上に自分のモチベーションを揺らしていました。

クライアントの役員やCMOから「とてもいい広告でした」と感謝されても、事業戦略会議に入ることはありません。広告という“外側の立場”にいる限り、クリエイティブは意思決定のスコープに入りにくい。どれだけよく作っても、商品理解や営業との距離の面で限界がありました。「ブランドをつくるだけじゃない。売れる仕組みをつくりたい」。その感情が日に日に強くなっていきました。

転職を意識したきっかけ

【“責任あるクリエイティブ”という視点に気づいた瞬間】
転機は、とある製品の販促動画制作案件でした。クライアントのプロダクト開発担当者と打ち合わせする中で、性能の優位性はあっても商談で刺さっていない理由が「伝え方」ではなく「使われ方の誤解」にあることがわかり、演出方向を大きく変える提案をしました。その結果、商談での訴求が機能し始め、営業から「明らかに会話が変わった」と言われ、自分の役割に新しい感覚が生まれました。「映像コンテンツは単なる装飾ではなく、本来は売上の武器であるべきだ」。そこから、「事業の中に入り、成果に責任を持つクリエイティブをしたい」と強く思うようになりました。

ただ、その環境は広告代理店の中にはありません。そこで、「事業会社でクリエイティブと販促を握れるポジション」を軸に転職を検討し始めました。

転職活動内容

【応募前に“責任の範囲”を徹底的に確認した】
転職活動では、自分の経験・成果・強みを棚卸ししながら、企業との情報交換を細かく行いました。意識したのは「どこからどこまで責任を持てるのか」を曖昧にしないことです。
・企画立案から制作統括まで担えるか
・営業や事業部とディスカッションする場があるか
・成果検証サイクルが整っているか
この3点を満たすかどうかを必ず確認しました。

結果、応募企業の中で最も相性が良かったのが「新商品の約70%が世界初・業界初となる技術革新企業」でした。プロダクトの魅力を言語化し、販促コンテンツに落とし込み、国内外の営業へ展開していく環境は、自分のキャリア観と完全に一致しました。

意思決定のポイント/自分の市場価値

【“作品”ではなく“成果”をつくる仕事を選んだ】
複数社から内定をいただきましたが、最終的に選んだのは世界46カ国250拠点に販促展開でき、制作効果の検証まで担える会社でした。賞与年4回・高い成果還元といった制度以上に、「成果責任 × 裁量 × スピード」のバランスが自分の価値観と一致していました。

選考過程では、映像演出・ブランドキャンペーン・3DCGなど広告代理店で培った表現力に加え、営業動線を意識した訴求の再設計経験が高く評価されました。一方、タレント起用のブランド広告中心の企業とは文化が合わず書類落ちが多い傾向があり、そこで自分の得意領域も明確になりました。

内定・転職後の変化

【売上の武器になるクリエイティブができる毎日】
現在は複数製品ラインのグローバル販促企画を統括し、映像・カタログ・LP・展示会・3DCGなど、制作物の“入口から出口”まで責任を持っています。営業からのフィードバックを次の企画に反映するサイクルは刺激的で、クリエイティブが事業数字に寄与している実感があります。一方で、スピード要求は高く、改善のハードルも低くありません。ただその厳しさこそ、成長を実感させてくれる要素になっています。

メッセージと総括

【広告は好き。でも“成果の責任”を負いたい人へ】
もし「表現の良し悪しだけでなく、売上への貢献までをクリエイティブで実現したい」と思っているなら、事業会社の販促企画は魅力的なキャリアだと思います。

なお、転職活動では“情報源の使い分け”が重要です。キャリアの方向性を整理したいならエージェントが合いますし、狙う企業が明確ならダイレクトリクルーティングが向いています。どちらか一方ではなく、目的に応じて併用することでミスマッチを避けられます。

あなたと同じタイプの転職成功事例を探す

会員登録(無料)