33才で広告営業からアライアンスセールスへ転身した理由
本日の主人公は33歳の女性。大手広告代理店で法人営業を担当していた彼女は、代理店という立場上「事業価値よりも広告枠の販売が優先される」構造に違和感を抱きはじめます。より本質的に事業を拡大し、プロダクト価値を広める仕事がしたいと感じた彼女は、AI・SaaS領域のアライアンスセールスへ転身しました。本事例では、彼女がどのようにパートナー戦略をリードし、事業の成長に貢献していったのかを紹介します。
人物プロフィール
年齢:33
性別:女性
転職前:大手広告代理店/法人営業(パートナー担当)
転職後:AI・SaaS企業/アライアンスセールス(パートナー開拓)
転職前年収:680万
転職後年収:900万
転職動機・テーマ:広告営業から“事業を広げる営業”へキャリアを進化させたい
ざっくりまとめると
・大手広告代理店の法人営業からAI/SaaSアライアンスセールスへ転身
・680万→700万+SO
・課題:代理店構造の制約で事業価値を最大化しづらかった
・強み:パートナー折衝・企画力・案件推進力
・SaaS側では事業拡大の要であるアライアンス戦略を牽引
転職前のキャリアと悩み
“広告枠を売る営業”から抜け出したいという焦り
前職では広告代理店にて、主要クライアントを担当しつつパートナー企業との協業プロジェクトを推進していました。しかし、どれだけ企画の質を高めても、最終的には“枠の販売”に縛られる構造に限界を感じていました。
顧客の課題に深く入り込み、デジタル活用や新規事業の相談を受ける機会も増えましたが、「広告会社として扱える範囲」以上の提案は難しく、本質的な課題解決に踏み込めない場面も多くありました。
また、パートナー企業側も広告会社との協業では事業インパクトが限定的で、“もっと本質的な事業連携ができないのか”と感じることが多く、次第に自分のキャリアを根本から見直したいと思うようになりました。
転職を意識したきっかけ
“事業を広げるアライアンスができる人材がいない”というスカウト
転機となったのは、某口コミサイト件スカウトサイトのプラットフォームで、AI/SaaS企業から届いたスカウトでした。書かれていたのは「事業を拡大するためのアライアンス戦略を担える人材が不足している」というメッセージ。
カジュアル面談では、次のような課題が語られました。
・パートナー経由で事業を伸ばす体制が整っていない
・セミナー共催や販路開拓の型が確立していない
・アライアンスが“営業の延長”でしか扱われていない
・業界全体でアライアンス人材が圧倒的に不足している
これらは前職で感じていた課題とほぼ一致しており、「ここなら広告代理店で培ったパートナー折衝力が武器になる」と確信しました。
転職活動内容
広告代理店でのスキルをアライアンス要素に再構築して棚卸し
転職活動ではまず、自身のスキルをアライアンス領域にどのように転換できるかを整理しました。
【広告代理店で培った強み】
・ステークホルダー調整
・パートナー折衝
・企画書作成
・新規価値創出の提案
【アライアンスセールスで求められる要素】
・パートナー選定の戦略設計
・共同プロダクト/共同マーケ企画
・共催イベントや販路構築のオペレーション
・利益分配や契約スキームの交渉
差分を埋めるため、SaaS企業のパートナー戦略に関する資料を集め、VP of Salesやパートナーチームのリーダーとも壁打ちを実施。エージェント経由では競合SaaSの事業モデルやアライアンスの位置づけを理解しました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
意思決定の軸は“パートナーと共に事業を広げられるか”
嬉しいことに何社か内定をもらいましたが、最終的に選んだ企業は、AI・SaaS領域で急成長するスタートアップでした。決め手は、営業というより“事業開発”に近い役割を担える点でした。
具体的には、
・パートナー戦略をゼロから設計できる
・共催セミナー、ホワイトペーパー制作など企画の自由度が高い
・プロダクト側と連携し共同ソリューションを作れる
・パートナー経由の売上が事業成長の鍵になっている
という環境が、自分のやりたかったことと完全に一致していました。
他社では、単なる紹介営業や代理店営業に近く、求めていた“事業拡張型アライアンス”ではなかったため、丁寧に辞退しました。
内定・転職後の変化
“事業拡大の起点”としてアライアンスを機能させる手応え
転職後は、パートナー開拓、共催イベント企画、共同マーケ戦略、共同プロダクトの企画など、幅広い領域を担当しています。
特に手応えを感じたのは、パートナーとの協業がうまく機能し、単月1000万円以上の売上を創出したプロジェクトです。広告営業では味わえなかった“事業を広げている実感”があり、キャリアの方向性は間違っていなかったと確信しました。
課題もあります。アライアンスは関係者が多く調整に時間がかかるため、期待値コントロールが非常に重要です。しかし、それ以上に事業への影響度が大きく、毎日が学びの連続です。
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