33才で大手メーカー経企からSaaSスタートアップの財務・経営企画へ/年収950万
33歳、大手メーカーの経営企画として予算管理や事業分析を担当していた彼は、“数字を管理するだけの役割”に限界を感じていました。もっと事業成長の中心で、数字の構造そのものを設計し、経営判断に影響を与える仕事がしたい。そんな思いを抱えていた時、SaaSスタートアップから財務・経営企画としてのオファーが届きます。FP&A、KPI設計、資金調達資料の作成、プロダクト別P/L管理など、経営の中心に入り込む役割。年収は950万+SOへ。大手では経験できなかった“攻めの経企”に挑んだ転職ストーリーです。
人物プロフィール
年齢:33歳
性別:男性
転職前:大手メーカー/経営企画・予算統制
転職後:SaaSスタートアップ/財務・経営企画(FP&A/資金調達準備)
転職前年収:720万
転職後年収:950万
転職動機:事業成長の“数字の構造”を自らつくる側に回りたい
ざっくりまとめると
・大手メーカー経営企画→SaaSスタートアップの財務・経企
・720万→950万+SO
・守り中心の企画業務から、成長を作る攻めのファイナンスへ
・FP&A、事業KPI設計、資金調達資料作成を担当
・CEO直下で経営判断に関わるポジションへ転身
転職前のキャリアと悩み
“数字を管理するだけ”の企画に物足りなさを感じていた
前職の大手メーカーでは、全社予算の策定や事業部の収益管理、投資案件の妥当性判断などを担当していました。ロジカルな分析力は磨かれ、経営視点の基礎は身に付きました。しかし、経験を重ねるほどに違和感が大きくなっていきました。
・数字を管理する業務が中心になり、新しい価値を生み出せていない
・意思決定のスピードが遅く、示唆を出しても形になるまでに数カ月かかる
・チャレンジングな投資案件は前例踏襲で却下されることが多い
・経営企画が“事務局化”している
特に、「本来は経営の伴走役として戦略をつくるべき部署なのに、数字の取りまとめ役に留まっている」という構造的な限界は、日に日に強く感じるようになりました。
もっと早いスピードで事業成長に関わりたい。
もっと“数字をつくる側”に回りたい。
そんな思いが、転職を意識する最初のきっかけになりました。
転職を意識したきっかけ
“攻めの経営企画”という言葉に、今までなかった熱量を感じた
転機は、SaaSスタートアップのCFOから届いたスカウトでした。面談の冒頭で語られた言葉が強烈でした。
「うちは守りの経企はいらない。攻めて事業を伸ばす経企が必要なんだ。」
さらに提示された役割は、これまでの経験と明確に違いました。
・プロダクト別の収益管理と改善提案
・KPIの設計とダッシュボード構築
・資金調達に向けた事業計画の作成
・IR/投資家向け資料のロジック構築
・事業部との“事業レビュー”の司令塔
予算統制ではなく“事業を伸ばすための数字の構造”をつくる仕事でした。
面談が終わる頃には、「自分が求めていたのはこれだ」と確信していました。
転職活動内容
“管理の数字”から“経営判断の数字”へ職務整理を作り直した
転職活動では、自分の経企経験をスタートアップ視点で語れるように書き換える作業を徹底しました。大手の経企経験はそのままだと“数字をまとめる人”に見えてしまうためです。
そのために整理したのは以下のポイントでした。
【再構築した経験】
・事業部の意思決定を支援するための分析→示唆→アクションまでの一連の流れ
・プロダクト別P/Lの改善提案の具体例
・投資案件の評価ラインの設計と意思決定プロセス
・収益構造の課題を抽出したうえでの改善ストーリー
また、スタートアップの経営企画に求められる領域を理解するため、
・SaaSモデル(ARR/MRR/LTV/CAC)の深い理解
・資金調達プロセス(DD/事業計画/投資家説明)
・ダッシュボード構築(Looker/Spreadsheet)
などをキャッチアップし、選考でも“攻めの経企”視点で話せるよう準備しました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
決め手は“経営判断を動かす中心にいられる環境”だった
複数スタートアップから話を聞く中で、最終的に今の会社を選んだ理由は3つあります。
1つ目は、財務・経営企画が経営の中心にある文化でした。CFOはもちろん、CEOとも直接議論し、事業判断に必要な数字を自分の手でつくれる点に魅力を感じました。
2つ目は、プロダクト別に収益管理を行い、改善提案がそのまま実行されるスピード感。
数字が経営アクションにすぐ反映される環境は、大手では得がたいものでした。
3つ目は、資金調達に向けた事業計画づくりにも深く関われる点です。
「管理する数字」ではなく、「未来をつくる数字」を扱えることは、自分のキャリアの大きな転換点でした。
内定・転職後の変化
数字が“経営と事業を動かす武器”に変わる手応え
入社後は、プロダクト別のP/L管理、KPI設計、資金調達計画の作成、ダッシュボード構築など、多岐にわたる業務を担当しています。
特に、プロダクト責任者と週次で収益改善の議論を重ね、改善策が翌週には実装されるスピード感は、大手では想像できないものでした。
一方で、スタートアップならではの課題もあります。
・情報が整理されておらず、自ら仕組みをつくる必要がある
・事業部ごとにKPIの定義が異なり、標準化に時間がかかる
・調達に向けて高度な事業計画ロジックが求められる
それでも、“数字が事業を動かす瞬間”を肌で感じられる今の環境は、経企として大きな成長実感があります。
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