38才で大手メーカーからSaaS制度設計責任者へ

38歳、大手メーカーで等級・評価・報酬制度の企画を担当していた彼は、制度を“運用し守る側”の役割に限界を感じていました。そんな中、急成長中のSaaSスタートアップから制度設計責任者としてのオファーを受けます。役割はゼロからの制度再構築。等級・評価・報酬に加え、人材ポートフォリオの整備も含む広範な領域。年収は1150万+SOへ。制度が事業の成長速度を左右する環境で挑んだリアルな転職ストーリーです。

人物プロフィール

年齢:38歳
性別:男性
転職前:大手メーカー/人事制度企画(等級・評価・報酬)
転職後:SaaSスタートアップ/制度設計責任者
転職前年収:780万
転職後年収:1150万
転職動機:制度を“守る”側から“事業を伸ばす制度を創る”側へ挑戦したい

ざっくりまとめると

・大手メーカーの制度企画 → SaaS制度設計責任者
・年収780万 → 1150万+SO
・等級・評価・報酬・人材ポートフォリオを再構築
・事業フェーズ(PMF→グロース)に合わせた制度刷新を主導
・制度が事業成長に与える影響を体感した転職

転職前のキャリアと悩み

制度を改善しても“事業が変わる実感がない”葛藤
前職の大手メーカーでは、等級制度の見直し、評価制度の改修、報酬レンジの更新など幅広く制度企画を担当していましたが、次第に大きな課題を抱えるようになりました。

・制度改定に1〜2年かかるため、戦略と制度のズレが常に生じる
・評価制度を変えても、カルチャーや行動が変わらず効果が見えにくい
・事業部の要望と人事の方針が乖離し、制度が形骸化していく
・制度の“運用維持”が中心で、事業を伸ばす仕組みに踏み込めない

「制度を作る意味とは何か?」
制度とは本来、事業を前に進めるためのレバーであるはずなのに、現場では“守るための仕組み”として扱われることが多いはずなのに、制度企画として成長するのであれば、“制度が事業成長に直結する環境”で働く必要があると考え始めました。

転職を意識したきっかけ

“制度は事業戦略そのもの”という言葉が転機になった
転機は、SaaSスタートアップのCHROから届いたスカウト→面談でいわれた内容:「制度は事業の成長速度を決める。合わない制度は、どれだけ優秀でも活躍できなくする。」

提示されたミッションは、明確に“攻めの制度設計”でした。

・等級制度の再定義(専門職・管理職・ICモデル)
・評価制度の刷新(OKR/MBO/バリュー評価の統合)
・報酬ポリシーの再構築(レンジ設計・職務給ベース)
・人材ポートフォリオの定義(CxO〜メンバー層)
・組織フェーズごとの制度更新計画の策定

“制度が事業成長を担う”という思想に強く惹かれ、本気で転職を考えるきっかけになりました。

転職活動内容

メーカー式制度企画を“高速成長企業向け”に翻訳した
転職活動では、メーカーでの制度経験をスタートアップに適した形に再構築する必要がありました。

【再整理した内容】
・評価制度と事業目標の接続ロジックの構築
・階層ごとの役割期待値の定義とアセスメント指標設計
・報酬制度における内部公平性と外部競争力の両立
・組織拡大に合わせた等級制度のリモデル経験

さらにスタートアップに必要な知識もキャッチアップしました。

・SaaS組織の成長フェーズ(PMF→グロース)
・職種別マーケット給与データの分析
・ハイパフォーマー要件の定義方法
・OKR/1on1運用の仕組み

これらを踏まえ、大手メーカーの経験を「変化に強い制度づくりの基盤」として再整理したことで、書類通過率は大幅に向上しました。

意思決定のポイント/自分の市場価値

決め手は“制度が経営アジェンダの中心にある会社”だった
複数社の選考を経て、最終的に現在のSaaS企業を選んだ理由は3つありました。

1つ目は、経営陣が制度改革を最優先テーマとして掲げていたこと。
2つ目は、制度と事業戦略をセットで考える文化が根付いていたこと。
3つ目は、制度の影響を事業KPI(成長率・生産性・離職率)で測定する仕組みがあったこと。

制度設計の“本当の意味”を実現できる環境だと確信し、入社を決意しました。

内定・転職後の変化

制度が事業成長を加速させる瞬間を体感している
入社後は、等級・評価・報酬制度の全面刷新を主導し、組織の成長痛に合わせて制度をアップデートする役割を担っています。

特に印象深かったのは、等級制度を職務基盤に変更したことで、採用競争力と内部公平性が劇的に改善し、離職率が下がったこと。
制度が事業の成長速度を変える瞬間を、初めて実感しました。

もちろん課題も多く存在します。
・制度の浸透に時間がかかる
・カルチャーと制度の整合性を取る難しさ
・報酬レンジの更新に市場変動が影響する

それでも、制度が事業を支える中心にある環境は、大手時代には得られなかった大きなやりがいです。

メッセージと総括

制度で“事業を伸ばしたい人”にこそスタートアップは向いている
制度設計は企業フェーズによって役割が大きく変わります。
エージェントで情報整理しつつ、ダイレクトでCHROや制度企画責任者と話すことが非常に効果的です。

制度は“守る仕組み”ではなく“伸ばす仕組み”。
事業にレバレッジをかけたい人には、スタートアップ制度設計は間違いなく向いています。

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