38歳営業企画の転職事例/Revenue Operations Managerへ/720万→900万+SO
38歳、金融系企業で営業企画として長年勤務してきた彼は、ここ数年の間に営業現場で使われるツールが大きく変わり、AIによるスコアリングや自動レポーティングが当たり前になりつつあることを肌で感じていました。予実管理資料やダッシュボード作成に費やしていた時間がツールに置き換わる一方で、「収益構造そのものをどう設計するか」という上流の問いに踏み込めていない自分に物足りなさも覚えていました。
そんな中で出会ったのが、BtoB SaaS企業のRevenue Operations Managerというポジション。営業・マーケ・CSのデータとプロセスを横断し、売上と再現性の高い成長モデルをつくる役割です。AIに置き換えられる報告業務から一歩抜け出し、“収益モデルを組み立てる側”にキャリアの軸足を移すため、彼は転職を決意しました。
人物プロフィール
年齢:38歳
性別:男性
転職前:金融系企業/営業企画
転職後:BtoB SaaS企業/Revenue Operations Manager
転職前年収:720万
転職後年収:900万+SO
転職動機:AIによるスコアリングやレポーティングの自動化が進み、従来型の営業企画だけでは市場価値が頭打ちになると感じたため。データとプロセスを統合し、収益最大化を担うレベニューオペレーションという新しい職種に魅力を感じた。
ざっくりまとめると
・金融系企業の営業企画→BtoB SaaSのRevenue Operations Managerへ転身
・スコアリングや集計業務がAIで自動化され、従来型営業企画の将来に不安
・720万→900万+SO、売上プロセス全体を設計する役割にシフト
・営業、マーケ、CSのKPIを一気通貫で設計・モニタリング
・“資料を作る人”から“収益モデルを組み立てる人”へキャリアを転換した事例
転職前のキャリアと悩み
AIがレポートを作り、私はチェックだけをする日々への違和感
金融系企業の営業企画として、私は長年、営業部門のKPI設計、案件進捗のレポーティング、キャンペーン施策の効果検証などを担当してきました。かつては自分でデータを集計し、エクセルでレポートを作り込むこと自体に価値がありましたが、ここ数年で状況は一変しました。BIツールやAIによる自動レポーティングが導入され、ボタン一つで見栄えの良いダッシュボードが生成されるようになったのです。
もちろん業務は効率化しましたが、気づけば私の仕事の多くが「AIが生成したレポートを軽くチェックして配信する」役割に近づいていました。営業戦略の議論に入るのは一部のマネジメントだけで、自分はその裏方として資料を用意するだけ。AIが代わりにやってくれる仕事が増えるほど、「このままでは市場価値が下がっていくのではないか」という焦りが強くなっていきました。
転職を意識したきっかけ
“売上プロセス全体を見る”レベニューオペレーションという概念との出会い
きっかけは、とある勉強会で知った海外SaaS企業の事例でした。そこでは、営業企画に相当する役割として「Revenue Operations(RevOps)」というポジションが紹介されていました。そこでは、リード獲得から受注、解約防止、アップセルまでを一つのファネルとして捉え、マーケ、インサイドセールス、フィールドセールス、CSの各プロセスを統合的に設計・モニタリングしていました。
資料作成や数値集計はツールとAIが担い、人は「どの指標を見て、どこを改善すべきか」を決めることに集中している。その役割を担うのがRevOpsだと知り、まさに自分がやりたかったのはこれだと感じました。そこから一気に、海外記事やSaaS企業の採用ページを読み漁り、「日本でもRevOpsを本気で導入している会社で働きたい」と思うようになりました。
転職活動内容
“資料職人”ではなく“収益アーキテクト”としての強みを言語化する
転職活動を始めるにあたり、まずは自分の職務経歴をRevOpsの文脈で書き換えることから取り組みました。単に「レポートを作ってきた人」ではなく、
・営業KPIの定義と見直しを主導した経験
・キャンペーン設計時に、LTVやCACを踏まえた投資判断に関わったエピソード
・営業プロセスのボトルネックを特定し、ステージ定義や入力ルールを見直したプロジェクト
などを重点的に洗い出し、「収益プロセスの設計者」というストーリーに組み立て直しました。
転職チャネルとしては、SaaS業界に強いエージェントに登録しつつ、ダイレクトスカウトにも職務経歴書を掲載。エージェントからは日系SaaS企業のRevOpsポジションを複数紹介してもらい、ダイレクト経由では外資SaaSからの連絡も得られました。面接では、AIやBIツールをどう活用しながら、最終的な意思決定はどのようなロジックで行ってきたのかを具体的に説明することを意識しました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
720万→900万+SO、“売上の再現性”をつくる役割として迎えられた
最終的に入社を決めたのは、国内外で展開するBtoB SaaS企業でした。募集していたのは、まさに営業・マーケ・CSを横断して見るRevenue Operations Manager。提示された条件は年収900万円+SO。金額だけでなく、「単月の数字合わせではなく、売上の再現性をつくることに責任を持ってほしい」というメッセージに強く惹かれました。
選考過程では、金融業界で培ったリスク感度と、複雑な商材の収益構造を分解して考えられる点が評価されました。一方で、SaaS特有のメトリクスやプロダクト理解はこれからのキャッチアップが必要な領域として整理され、入社後のオンボーディング計画にも反映されていました。「不足している部分も含めて期待してもらえている」と感じられたことが、意思決定の後押しになりました。
内定・転職後の変化
AIが数字を出し、人が“どこを変えるか”を決める仕事へ
現在はRevenue Operations Managerとして、リードから受注、その後の継続利用・アップセルまでを一気通貫でモニタリングし、ボトルネックの特定と改善施策の立案を行っています。ダッシュボードの多くはすでに自動化されており、AIが異常値やトレンドを検知してくれますが、「どの指標を重視するか」「どの順番で手を打つか」は人間の判断が求められる領域です。
マーケティングやセールス、CSと定期的にレビュー会を行い、共通言語としてのKPIを擦り合わせていく過程は、以前の“資料作成中心の営業企画”とは全く違うやりがいがあります。一方で、プロダクト理解やSaaSビジネス特有の指標に関してはまだ学ぶことも多く、日々キャッチアップが欠かせません。それでも、「AIに仕事を奪われるかもしれない」という漠然とした不安は消え、「AIを前提とした収益モデルを設計できる人材になろう」という前向きな目標に変わりました。
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