「先生」から「トップセールス」へ / 教育現場での挫折を、人材業界での最強の武器に変えた30代女性のキャリア・ピボット

今回ご紹介するのは、新卒で公立高校の教員になり、その後NPO職員を経て、未経験で人材紹介会社へ飛び込んだ31歳女性のストーリーです。 「ビジネス経験ゼロ」「営業経験ゼロ」。求人票の条件だけ見れば書類選考で落ちていたかもしれない彼女。しかし、教育現場で培った"ある力"が、人材業界において圧倒的な競争優位性になることに気づき、入社2年目で全社MVPを獲得するまでに成長しました。 履歴書の行間にある「人間力」が、ビジネスの現場でどう開花したのか。その軌跡をご紹介します。

人物プロフィール

年齢:31歳
性別:女性
転職前:教育NPO法人(元・高校教員)/ プログラムコーディネーター
転職後:人材紹介会社(ミドル〜ハイクラス向け人材紹介)/ 両面型コンサルタント
転職前年収:380万
転職後年収:450万(入社時)→750万(現在)
転職動機・テーマ:「目の前の生徒を救う」だけでなく、「大人が生き生きと働く社会構造そのもの」を変えたいと感じた。

ざっくりまとめると

・新卒で高校教員になるも、疲弊していく保護者や先輩教師を見て「働く環境」に課題を感じる
・NPOへ転職したが、ビジネススキルの欠如と、支援の持続可能性に悩み、営利企業への挑戦を決意
・「営業経験なし」の壁に苦戦する中、ストーリー採用を通じて「傾聴力が最強の営業スキルになる」と気づく
・人材会社へ入社後、教員時代の「進路指導力」を武器に、求職者の深層心理を引き出すスタイルを確立
・強引なクロージングをせずとも成約するスタイルで、入社2年目に全社MVP(売上トップ)を獲得

転職前のキャリアと悩み

「『子供のために』と叫ぶ大人たちが、誰よりも疲れた顔をしていました。その矛盾に耐えられなかったんです」

私は新卒から5年間、教育現場に身を置いてきました。生徒と向き合う時間は苦労も多かったですがとても遣り甲斐を感じていました。

日々の仕事の中で、長時間労働で心を病む同僚や、仕事のストレスを家庭に持ち帰ってしまう保護者たちの姿を目の当たりにして 「子供の未来を作るには、まず大人が幸せに働ける社会でなければならないのではないか?」

そんな疑問を持ち、NPOへ転職しましたが、そこでも「想いはあるが資金がない」「仕組みが整っていない」という現実に直面。

自分自身に、社会を変えるための「ビジネス力」と「実力」が圧倒的に足りないと感じていました。

・ビジネスの世界で通用する「稼ぐ力」が自分にあるのか不安
・「教員=ビジネスリテラシーが低い」という世間の偏見・レッテル
・30歳未経験で、イチから営業職として成果を出せるのかという恐怖

転職を意識したきっかけ

「求人票の『必須要件』には×ばかり。でも、この会社の『創業ストーリー』には〇がつくと感じました」

転職活動を始めた当初は、どこに行っても「営業経験3年以上」という必須条件の壁にぶつかりました。エージェントからも「事務職なら紹介できる」と言われ、悔しい思いをしていました。 そんな時、偶然目にしたのが現在の会社が公開していた社員ドキュメンタリーでした。

そこに登場していたのは、元・ソーシャルワーカーのトップ営業マン。「人の痛みに寄り添える人間こそが、最高のコンサルタントになれる」という彼の言葉。

「私がやってきた『生徒の人生相談』や『保護者との折衝』は、ビジネスの場では『コンサルティング』や『交渉』と呼べるのかもしれない」 そう気づいた時、初めて「未経験」というコンプレックスが消え、「異色の経歴」という武器に見え始めました。

転職活動内容

「『商品を売る』のではなく『人生の選択を支援する』。そのスタンスが、面接官の心を動かしました」

選考では、あえて「営業スキル」ではなく、「教育現場で培った泥臭い対人スキル」を徹底的にアピールしました。

・不登校の生徒を復帰させるために行った、半年がかりの信頼構築プロセス。

・モンスターペアレントとも呼ばれる保護者の怒りを鎮め、味方につけた傾聴と提案の技術。

・「なぜ売上を追うのか?」という問いに対し、「利益こそが、より多くの人を救うための持続可能なエネルギーだから」というNPO時代の痛感に基づく回答。

面接官からは「普通の営業マンにはない、深い『人間理解力』がある。今のうちの組織に必要なのは、テクニックではなくそのスタンスだ」と評価され、未経験ながらハイクラス領域のコンサルタントとして採用されました。

意思決定のポイント/自分の市場価値

「安定したレールから外れる怖さはありました。でも、自分の可能性を『過去の職歴』だけで決めつけたくなかった」

最終的な意思決定の決め手は、以下の3点でした。

・評価軸の転換: 年功序列ではなく、顧客への提供価値(=成果)で評価される環境への渇望。

・ロールモデルの存在: 自分と同じように「非ビジネス領域」から転身して活躍している社員が複数いたこと。

・スキルの翻訳: 「教えるスキル」ではなく、「相手の課題を引き出し、解決策を提示するスキル」として自分の能力を再定義できたこと。

提示年収は前職より上がりましたが、それ以上に「自分の市場価値を、自分自身の手で証明できる環境」に魅力を感じました。

内定・転職後の変化

「『先生』だった私が、経営者と対等に渡り合う。一番驚いているのは、私自身かもしれません」

入社当初は、KPIやスピード感の違いに戸惑い、電話をかける手が震えることもありました。しかし、「求職者の人生を背負っている」という責任感は、教員時代と同じでした。 多くの営業マンが「条件のマッチング」や「早期のクロージング」に走る中、私は徹底的に「カウンセリング」を行いました。 「なぜ転職したいのか?」「本当の幸せとは何か?」 教員時代に進路指導室でやっていたように、深く対話を重ねました。 その結果、

・「あなたにしか相談したくない」という指名相談が急増。

・無理な転職を勧めず、時には「現職残留」を提案する誠実さが信頼を生み、紹介(リファーラル)だけで案件が回るように。

・入社後の早期退職率が社内で最も低い(マッチング精度が高い)コンサルタントとして表彰。

結果として、入社2年目には売上トップのMVPを受賞。年収も750万円を超えました。「教育」と「ビジネス」は対立するものではなく、融合させることで爆発的な価値を生むのだと実感しています。

メッセージと総括

「あなたの『異質な経歴』こそが、誰にも真似できない『最強の武器』になります」

公務員や専門職、NPOなど、いわゆる「ビジネスのメインストリーム」ではない場所で働いている方の中には、「自分には市場価値がない」「潰しが効かない」と思い込んでいる人が多いのではないでしょうか。 断言します。それは間違いです。

ビジネスの世界、特に人材やコンサルティングの領域では、マニュアル通りのスキルよりも、あなたが現場で培ってきた「人間としての厚み」や「複雑な状況を打開する泥臭さ」が求められています。

求人票の「必須条件」に惑わされないでください。 大切なのは、あなたが経験してきたストーリーを、どうビジネスの言葉に翻訳するかです。 もし、今の場所で「天井」を感じているなら、全く違う世界を覗いてみてください。 そこには、あなたの「過去」を「未来の価値」に変えてくれる出会いが、きっと待っています。

あなたと同じタイプの転職成功事例を探す

会員登録(無料)