企業を支えるだけでは終わりたくなかった|RA専任から両面型の人材紹介へ踏み出した27歳女性の転職
今回ご紹介するのは、人材紹介会社でRA(リクルーティングアドバイザー)専任として働いていた27歳女性の転職事例です。
企業側の採用課題に向き合い、求人要件の整理や採用支援に強みを持っていた一方で、次第に「自分は企業の採用成功に関わっていても、候補者の意思決定には直接関われていない」という感覚が強くなっていきました。
その違和感が、彼女を次の環境へ動かしました。
転職先は、CAとRAを一気通貫で担う、いわゆる両面型の人材紹介会社です。
“紹介する”ではなく、“企業と人の間に立って、両方の意思決定に責任を持つ”。
その働き方に踏み出した転職でした。
人物プロフィール
年齢:27歳
性別:女性
転職前:人材紹介会社/RA専任(法人営業・採用要件整理・求人獲得・選考調整)
転職後:両面型の人材紹介会社/コンサルタント(CA・RA一気通貫)
転職前年収:620万円(インセンティブ込み)
転職後年収:680万円(インセンティブ込み想定)
転職動機・テーマ:RA専任から、CA・RA一気通貫の両面型人材紹介へ。分業から統合された支援体制への転身。企業支援だけでなく、候補者の意思決定にも深く関わり、紹介全体の質に責任を持ちたかったため。
ざっくりまとめると
・私はRA専任として、企業の採用課題整理や求人獲得、選考推進に強みを持っていました。
・ただ、候補者との接点を持たない分業体制の中で、「本当にこの紹介でよかったのか」を自分で最後まで確かめられない感覚がありました。
・転職の軸は、業界や年収よりも、“候補者と企業の両方に責任を持てる働き方”に変えることでした。
・転職後は、業務量も難易度も上がりましたが、支援の納得感は大きくなりました。
転職前のキャリアと悩み
前職では、人材紹介会社でRA専任として働いていました。
担当していたのは主に企業側で、採用背景のヒアリング、求人票の設計、ターゲット設定、エージェント内での情報共有、選考調整、内定承諾に向けた条件整理などが業務の中心でした。
仕事そのものには、やりがいがありました。
採用要件が曖昧な企業に対して、「本当に採るべき人物像は何か」を整理したり、現場の要望と経営の期待をすり合わせたりするのは、単なる求人営業ではなく、かなりコンサルティブな仕事です。
採用が決まって、企業から「助かりました」と言われる瞬間には、確かな手応えがありました。
一方で、経験を積むほどに、別の違和感も大きくなっていきました。
私は企業のことはよく見えている。
でも、候補者のことは、CAから上がってくる情報を通してしか見えていない。
つまり、私が「このマッチングは良い」と思っていても、その前提になっている候補者理解は、自分の目で確認したものではないんです。
このズレは、思った以上に気になりました。
特に、選考が進む中で条件や優先順位が変わった時、「企業側の事情」は分かっても、「候補者が本当に何を悩んでいるのか」は、最後まで自分では掴み切れない。
その感覚が、少しずつ大きくなっていきました。
転職を意識したきっかけ
転職を強く意識したのは、ある紹介案件で、企業側から見ればかなり良い条件で進んでいたにもかかわらず、最終的に辞退になったことがきっかけでした。
当時、私は企業側の論理をかなり整理できていました。
なぜこのポジションが必要か、なぜこの年収なのか、なぜ今採用したいのか。
でも、辞退の理由を深掘りしていくと、候補者側の迷いは、求人条件そのものではなく、
・転職のタイミング
・家族との相談
・現職への情
・そもそも本人が転職で何を変えたいのか
といった、もっと個人的で、もっと感情に近いところにありました。
その時に思いました。
私は、企業の採用成功には関われていても、紹介の全体には責任を持てていないのではないか、と。
本当に納得感のある支援をしたいなら、企業側だけを見ていても足りない。
候補者の温度感や迷いも、自分の目で受け止めたうえで、両方に向き合う必要がある。
その思いが、分業体制から離れたいと考えるきっかけになりました。
転職活動内容
転職活動では、最初から「人材業界の中で、どう働き方を変えるか」に絞っていました。
業界を変えるよりも、まずは自分の仕事の持ち方を変えることの方が優先順位として高かったからです。
エージェントや面接で一貫して伝えていたのは、
私はRAの経験を捨てたいわけではない、ということです。
企業理解や要件整理、採用課題の構造化は、自分の強みだと思っていました。
ただ、それを企業側だけで完結させるのではなく、候補者側の理解と接続したい。
そのため、転職先には以下を求めていました。
・CAとRAを分けず、一気通貫で担当できること
・目先の成約だけでなく、マッチングの質を重視していること
・担当領域に一定の裁量があり、情報の分断が起きにくいこと
選考では、「なぜ両面型なのか」をかなり深く聞かれました。
そこで私は、単に「幅広くやりたい」ではなく、
紹介の質に責任を持つには、分業の境目を越える必要がある
という考えを、過去の案件をもとに具体的に話していました。
また、RA出身者として懸念されやすい「候補者対応」についても、
・企業理解があるからこそ、求人の背景を深く伝えられること
・条件だけでなく、採用意図まで含めて説明できること
・候補者の希望と企業側の期待のズレを早い段階で見つけられること
を、自分の強みに置き換えて伝えました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
転職を決める時、私が見ていたのは3つでした。
一つ目は、企業と候補者の両方に責任を持てるか。
私はもう、「企業対応だけに強いRA」に留まりたいわけではありませんでした。
紹介が成立するまでの全体に、自分の名前で責任を持てるかを重視していました。
二つ目は、情報が分断されにくい体制か。
分業そのものが悪いわけではありません。
ただ、私にとっては、企業の情報と候補者の情報が一人の中で繋がっている方が、支援の質を上げやすいと感じていました。
三つ目は、“成約数”だけで評価されすぎないかです。
もちろん数字は大事です。
ただ、短期的な数字だけを追う環境だと、両面型の意味が薄くなると感じていました。
私は、候補者の納得感や、企業との継続的な信頼も含めて評価される環境を選びたかったのです。
自分の市場価値については、
私は「法人営業に強いRA」ではありますが、それだけではなく、
採用背景を構造化し、企業の採用意図を言葉に変えられる人
だと思っています。
両面型に移ることで、その強みを候補者支援にも接続できるのではないかと考えました。
内定・転職後の変化
転職後にまず感じたのは、想像以上に“密度が高い”ということでした。
RA専任の頃より、単純に業務範囲が広がります。
企業対応だけでなく、候補者との面談、キャリアの整理、選考意欲の確認、意思決定支援まで、自分で持つことになります。
当然、難しさは増えました。
ただ、その分、納得感も大きくなりました。
企業が何を求めているかも、自分で聞いている。
候補者が何に迷っているかも、自分で聞いている。
そのうえで、「この紹介は進めるべきか」「今ではないのではないか」まで、自分の判断として持てる。
この一貫性は、私にとってかなり大きいです。
前職では、良い意味でも悪い意味でも、どこか“役割の中で最適化する”感覚がありました。
今は、もっと全体で見る必要があります。
業務量は増えましたが、紹介という仕事の本質に近づいた感覚があります。
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