数を追う紹介ではなく、重い意思決定に向き合いたかった|両面型からハイクラス特化へ移った29歳女性の転職
今回ご紹介するのは、人材紹介会社でCA(キャリアアドバイザー)専任として働いていた26歳女性の転職事例です。
求職者との面談、希望条件の整理、選考支援、意思決定フォローまでを担い、候補者支援に強みを持っていた一方で、経験を重ねるほどに「候補者にもっと良い提案をするには、企業側の情報を自分で掴みにいく必要があるのではないか」という思いが強くなっていきました。
その結果、彼女が選んだのは、CAとRAを分けず、一人の担当者が企業と候補者の両方に向き合う両面型の人材紹介会社です。
支援対象を広げたというより、紹介の解像度を上げるために、見る範囲を増やした。
そんな転職でした。
人物プロフィール
年齢:29歳
性別:女性
転職前:両面型の人材紹介会社/コンサルタント(CA・RA一気通貫)
転職後:ハイクラス特化の両面型人材紹介会社/シニアコンサルタント
転職前年収:780万円(インセンティブ込み)
転職後年収:980万円(インセンティブ込み想定)
転職動機・テーマ:より高い年収帯・経営に近いポジションを扱い、候補者・企業双方の重い意思決定に深く関わりたかったため。両面型経験を土台に、ハイクラス特化の両面型へ。紹介の“件数”ではなく“深さ”を選んだ転身。
ざっくりまとめると
・私は両面型で、企業と候補者の両方を一気通貫で支援する力を身につけてきました。
・ただ、経験を積むほどに、「数を追う紹介」より「一件ごとの意思決定が重い案件」に向き合いたい気持ちが強くなりました。
・転職の軸は、待遇改善だけではなく、経営に近いポジションや高年収帯の転職支援に踏み込める環境へ移ることでした。
・転職後は、一件あたりの難度は大きく上がりましたが、その分、支援の密度と介在価値も大きくなりました。
転職前のキャリアと悩み
前職では、両面型の人材紹介会社で、企業と候補者の双方を担当していました。
企業側に対しては採用背景のヒアリング、ポジション設計、要件整理、選考のすり合わせを行い、候補者側に対しては面談、求人提案、選考支援、内定後の意思決定支援まで担っていました。
両面型の仕事には、強い納得感がありました。
企業の採用意図を自分で理解し、そのうえで候補者の志向や転職理由を踏まえて提案できる。
分業では見えにくい温度感のズレを、自分の中で調整しながら進められることに、大きなやりがいがありました。
一方で、経験を積むほどに、自分の中で別の欲求も明確になっていきました。
それは、「もっと一件ごとの意思決定が重い案件を扱いたい」という感覚です。
前職でも、もちろん候補者の人生や企業の採用に関わっていました。
ただ、取り扱う案件の多くは、一定のボリュームを前提とした採用であり、スピード感や件数が重視される場面も少なくありませんでした。
その中で私は、少しずつ、
「もっと一件の意味が大きい紹介に関わりたい」
「役職や年収が上がるだけでなく、経営の意思決定に近い転職を扱いたい」
と考えるようになっていきました。
転職を意識したきっかけ
転職を強く意識したのは、ある管理職候補の支援をした時でした。
その案件は、通常よりも年収レンジが高く、企業側も単なる増員ではなく、組織の中核を担う人材として採用を考えていました。
候補者側も、転職によって仕事内容だけでなく、責任範囲、家族への影響、キャリアの方向性まで含めて大きく変わる状況でした。
その支援をしていて感じたのは、
“条件を合わせる”だけでは、このクラスの転職は動かない、ということでした。
候補者は、年収だけで意思決定するわけではありません。
今の会社で築いてきた信頼、部下との関係、肩書き、今後の市場価値。
企業側も、スキルの一致だけではなく、この人に本当にチームを任せられるのか、組織にどんな影響を与えるかを見ています。
つまり、表面的なマッチングではなく、もっと深いところでの納得が必要になります。
そのプロセスを経験して、私ははっきり思いました。
自分が今後やりたいのは、こういう案件だと。
件数を積み上げるより、一件ごとの判断が重く、介在価値が大きい紹介に軸足を移したい。
それが、ハイクラス特化を考え始めた大きなきっかけでした。
転職活動内容
転職活動では、「人材業界の中で、どの難度の案件を扱うか」という視点で整理していました。
業界を変えるのではなく、自分の支援の深さを変える転職として考えていた、ということです。
エージェントや選考で一貫して伝えていたのは、
私は両面型の仕事そのものを変えたいのではなく、より経営に近い案件を扱いたいということでした。
そのため、転職先に求めていたのは、次のような点です。
・管理職・ハイクラス層の支援を中心にしていること
・一件ごとの案件理解や候補者理解を深く求められること
・成約件数よりも、案件の質や介在価値を重視していること
・企業側のカウンターパートが、現場責任者だけでなく経営層に近いこと
選考では、「なぜハイクラスなのか」をよく聞かれました。
そこで私は、単に年収が高い案件を扱いたいという言い方はしませんでした。
それだと、表面的な動機に見えてしまうからです。
私が伝えていたのは、
より上位のポジションになるほど、転職は“求人の紹介”ではなく“意思決定の支援”になる
ということでした。
私は、その支援の深さにやりがいを感じるようになった。
だからこそ、ハイクラス特化の環境に移りたい。
この順番で話していました。
また、前職の両面型経験についても、
・企業と候補者の両方を見てきたからこそ、ズレを早く見つけられること
・採用背景と候補者の転職理由を一つの文脈で整理できること
・意思決定が重い局面でも、両者の温度感を調整しながら進められること
を、自分の強みとして整理して伝えていました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
転職を決める時、私が見ていたのは3つでした。
一つ目は、案件一件あたりの深さがあるか。
私は、単に高年収帯を扱いたいわけではありませんでした。
候補者と企業の双方にとって、その意思決定の重みが大きい案件に向き合えるかを重視していました。
二つ目は、経営に近いレイヤーと仕事ができるかです。
ポジションの重要度が上がるほど、採用は現場の課題だけではなく、組織戦略や経営課題と直結します。
私は、そうした文脈の中で紹介を組み立てる仕事に踏み込みたかったのです。
三つ目は、短期の成約数だけで評価されすぎないかです。
ハイクラスの支援は、当然ながら意思決定に時間がかかります。
そのため、表面的な件数だけを追う環境だと、本来の価値が出にくいと感じていました。
私は、件数よりも、一件あたりの支援の質や難度を評価している環境を選びたかったのです。
自分の市場価値については、
私は「両面型で一通りできる人」というだけではなく、
候補者と企業の両方の言い分を整理し、意思決定が重い局面でも、前に進めるための言葉を作れる人
だと考えています。
ハイクラス特化へ移ることで、その強みがより活きると考えました。
内定・転職後の変化
転職後にまず感じたのは、案件の進み方が明らかに違うということでした。
前職よりも、一件ごとの期間は長くなりましたし、登場人物も増えます。
候補者本人だけではなく、家族や現職の上司との関係が意思決定に影響することもあります。
企業側も、単に採用したいではなく、「本当にこの人に任せるべきか」を慎重に見ています。
つまり、選考が進むこと自体がゴールではありません。
候補者が本当に動くべきか、企業が本当に採るべきか、その前提を何度も確認しながら進める必要があります。
そのため、スピード感だけで押し切る場面は、前職より明らかに減りました。
難しさは増えました。
その一方で、支援の手応えは強くなりました。
年収や役職が変わるだけではなく、候補者にとって今後数年のキャリアを左右する判断に、しっかり介在している感覚があります。
企業側にとっても、その一人の採用が組織の方向性に影響する。
そうした案件を扱うことで、自分の仕事の密度は大きく変わりました。
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