35才で製薬からメドテックに挑戦し掴んだ成長環境
製薬で新薬上市を担ってきた35歳の転身。患者起点の価値創出を深めるため、メドテックの事業企画へ。長い開発リードタイムの壁を越え、医療DXのスピードで課題解決に挑みます。
要点は「臨床理解×PM経験」「データ活用」「多職種連携」。薬だけでは届かない“治療の隙間”にどうアプローチしたのか。入社後は市場戦略と医療機関連携を主導し、プロダクト改善を加速。年収は900万→1300万に。意思決定の軸と実装の具体をお届けします。
人物プロフィール
年齢:35歳
性別:男性
転職前:大手製薬メーカー/マーケティング(新薬上市PM)
転職後:メドテックスタートアップ/事業企画・プロダクト戦略
転職前の年収:900万
転職後年収:1300万
転職動機・テーマ:医療課題に迅速に価値を提供するための挑戦
ざっくりまとめると
- 製薬マーケ→メドテックの事業企画
- 新薬上市PM経験×医療エビデンス理解
- 年収900万→1300万
- 患者起点の価値創出に挑戦
- 大企業→急成長フェーズの転身
転職前のキャリアと悩み
大手製薬会社で新薬の上市プロジェクトに携わり、医療従事者や患者の声を反映しながら戦略を組み立てる業務には大きなやりがいがありました。治療に苦しむ方々に価値を届けるというミッションは誇りであり、医療の最前線に関われている感覚が確かにありました。
しかし、長期スパンで進む開発プロセスの中で、「もっと患者さんに近い場所で、迅速に価値を届けたい」という思いが徐々に強まっていきました。新薬が承認され、実臨床で使われるまでの長い道のり。その正しさを理解しつつも、スピード感が求められる医療現場のリアルと向き合うほど、ジレンマを感じました。
加えて、医療DXやメドテック領域の進化を目の当たりにし、「薬だけでは救えない領域がある」という現実に気づきました。臨床データ活用、遠隔診療、治療行動変容支援…。薬とは異なるアプローチで患者課題に向き合うプレイヤーが増え、そこに未来を感じる自分がいました。
安定性と社会的信用を持つ大企業を離れることは簡単ではありません。しかし、「10年後に同じポジションで満足しているだろうか」と自問したとき、心の奥底で「挑戦したい」という声が明確に聞こえました。迷いはありましたが、立ち止まることこそリスクだと感じ、次のステージに踏み出す覚悟が固まりました。
転職を意識したきっかけ
転機となったのは、医療DXのイベントに参加し、スタートアップの創業者たちの話を聞いたときでした。患者の行動変容を促すアプリ、医療データ連携基盤、AI読影技術など、革新的な取り組みを知る中で、「医療を変える手段は薬だけではない」と強烈に感じました。
その後、医療機関と共同で進めていた取り組みの中で、テクノロジーを用いた課題解決の可能性を実感しました。患者さんが治療に向き合う時間は診察室だけではない。日常生活の中での行動、データ活用、継続支援こそ重要なのに、既存の仕組みでは十分に対応できない領域がある。そのギャップに気づき、「この課題に挑みたい」と気持ちが明確になりました。
情報収集を進めるうちに、医療テクノロジー領域の企業と接点が生まれ、経営者と直接話す機会を得ました。彼らの言葉は、シンプルで力強く、誰よりも患者に向き合う姿勢がありました。その熱量とスピード感は、製薬で経験した世界とは異なる刺激で、「このフィールドなら自分の原点である“患者価値”に、より深く貢献できる」と確信しました。
転職活動内容
まず着手したのは、自分のキャリア資産と強みの棚卸しでした。新薬上市PMとしての実績、KOLとの関係構築、エビデンス創出の経験、多職種連携の推進力。これらを、メドテック領域にどう転用できるか言語化しました。
転職活動は、エージェントとの対話を起点に市場把握を行いつつ、医療スタートアップとの直接アプローチも進めました。スタートアップの場合、公式の募集だけではなく、経営陣と直接会話する中でポジションを作るケースもあるため、能動的に動くよう意識しました。また、採用プラットフォームでリサーチを行い、どのスキルが求められているかも整理しました。
書類選考では、医療知識とPM経験が強みとして評価されました。一方で、テクノロジー知識やプロダクト開発プロセス経験が不足していたため、準備段階で学習プランと実務への応用方針を言語化し、面接で提示しました。
面接では必ず「患者視点」に立ち返るよう意識しながら、自分が医療の未来にどう関わりたいか語りました。結果、複数社から前向きな評価をいただき、選択肢を広げた状態で意思決定に臨むことができました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
最終的に選んだ企業は、医療機関と協働しながらAIプロダクトを推進するメドテックスタートアップでした。決め手は、企業の掲げるミッションが「患者中心」であること、そしてそれを実現する体制とスピードが備わっていた点です。
選考を通じ、自身の市場価値が「医療現場理解×PM経験×多職種調整力」にあると再認識しました。特に、医療従事者との信頼関係構築や、医療課題の深い理解は、テクノロジー組織にとって補完的な強みになると評価されました。
もちろん、技術領域の経験不足は課題です。しかし、課題があることはむしろ前向きな材料と捉えました。新しい言語やプロダクトマネジメント知識を学びながら、医療知見を融合させることで、より強い価値提供ができると感じたからです。
複数のオファーを比較し、最終的に「患者起点の事業構築に直結し、自分が変革主体になれる環境」を選択。年収も900万円から1300万円へと上がり、覚悟と期待を胸に新しいステージへ踏み出しました。
内定・転職後の変化
入社後は、事業企画として市場分析、医療機関との連携、プロダクト戦略立案に取り組み、自分の役割の幅広さに改めて驚きました。特に、医療現場のニーズをプロダクトに落とし込む工程は、自分の経験がそのまま活きる瞬間で、大きな手応えがあります。
ポジティブな点は、意思決定の速さと、挑戦を評価するカルチャーです。仮説を立てて動き、改善するサイクルが圧倒的に早く、成果が可視化されるスピードも速い。これまで以上に「動けば変わる」を実感しています。
一方で、リソースや体制が整っていない部分もあり、混乱や負担が生じる場面もあります。しかし、その課題を解消しながら組織を成長させるプロセスこそ、スタートアップならではの魅力だと感じています。
現在は、医療データ活用の新プロジェクトも始動し、次はプロダクト改善・市場拡大のフェーズに挑戦する予定です。「薬を届ける立場」から「医療サービスを創る立場」へ。視座が大きく変わり、毎日が学びの連続です。
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