33歳で営業職からコンサルタントへ/評価制度の壁を越えて掴んだ成長実感
「結果が出ても報われない」。それが、彼が転職を決意したきっかけでした。前職では経営層向けの営業として会員企業を支援していたものの、提案が通らず、自分の努力が会社の評価と結びつかない現実に苦しみました。もっと「経営課題の本質」に踏み込む仕事がしたい──そう考え、コンサルティング業界へ挑戦。未経験ながらも地道な努力で実績を重ね、現在はクライアントの経営変革を支援する立場に。年収も550万から950万へとステップアップを果たしました。
人物プロフィール
年齢：33歳
性別：男性
転職前：ベンチャー／経営層向け会員獲得営業（法人営業）
転職後：株式会社ベイカレント・コンサルティング／ビジネスコンサルタント
転職前年収：550万
転職後年収：950万
転職動機・テーマ：成果が正当に評価されない閉塞感から脱却し、経営課題の本質に関われる環境を求めたキャリアチェンジ（ネガティブ動機）
ざっくりまとめると
経営層向けの会員獲得営業からコンサルタント職へキャリアチェンジ。
昇給制度や賞与は多かったが、実力が昇進に直結しない評価体制に不満。社長直轄体制で提案裁量が限定され、キャリアの先が見えた。経営課題を直接解決する立場に挑戦したいと考え転職を決意。未経験ながら論理的思考と提案力を評価されベイカレントに内定。入社2年でプロジェクトリーダー補佐に昇進し、年収950万を実現。
転職前のキャリアと悩み
「実力主義ではない組織で、成長実感を失っていた。」
前職では、経営者向けコミュニティの会員獲得営業を担当していました。成果を数字で示しても、昇進や評価は上層部の主観で決まることが多く、社内の空気に合わせることが求められる風土でした。昇給や賞与は年3回あり、表面上は評価制度が整っているように見えましたが、「結局は誰に気に入られるか」で処遇が決まる現実に、やるせなさを感じていました。また、提案内容が社長決裁で却下されることも多く、顧客企業の課題を自分の手で解決できないもどかしさが残っていました。周囲には「安定している」と言われても、自分の成長は止まっているように感じたのです。
転職を意識したきっかけ
「このまま“慣れ”に流されて終わるのは嫌だった。」
30歳を過ぎた頃、後輩の育成や営業戦略立案を任されるようになりました。責任は増えるのに、裁量も評価も変わらない。そんな矛盾に気づき始めたとき、ふと「この先、何を目指すのか」が分からなくなりました。そんな中、経営者との商談で耳にした「本当の課題は事業承継よりも“組織変革”だ」という言葉が胸に刺さりました。自分が支援していた企業の課題を深く掘り下げたい、表面的な営業活動ではなく、本質的な変革に携わりたいと感じたのです。そこから、経営コンサルティング業界に興味を持ち、夜間のオンライン講座でロジカルシンキングを学ぶなど、少しずつ準備を始めました。
転職活動内容
「エージェント経由で、自分の“市場価値”を客観的に見直した。」
最初に行ったのは、エージェント面談でのキャリア棚卸しです。営業職として培った提案力や顧客理解力をどう活かせるかを一緒に分析してもらいました。求人は、戦略・業務・ITコンサルと幅広く検討。特に「未経験歓迎」としていたベイカレント・コンサルティングに興味を持ちました。選考では、これまでの営業実績よりも「経営課題をどう構造化して考えるか」が問われ、最初は苦戦。しかし、プレゼン練習を重ね、最終面接では自らの失敗体験を「改善提案」として語ったことで高評価を得ました。「実力で評価されたい」という想いを率直に伝えた結果、内定を獲得することができました。
意思決定のポイント／自分の市場価値
「“論理×情熱”を評価してくれる文化が決め手だった。」
他にも数社から内定をもらいましたが、最終的にベイカレントを選んだ理由は、社風と評価制度の透明性でした。在籍年数や上司の意向に左右されず、成果が数字と行動で可視化される仕組みが整っていた点に魅力を感じました。また、プロジェクトの種類も多く、経営からITまで幅広いテーマに挑戦できる点も決め手となりました。転職活動を通して、自分の市場価値は「対人コミュニケーション力」と「課題発見力」にあると再認識。営業で培った顧客理解力は、コンサルでも十分通用する武器だと確信できました。
内定・転職後の変化
「“自分で選んだ道”で、再び仕事に熱を持てた。」
入社後は、研修とOJTで基礎から学び、すぐに大手メーカーの業務改善プロジェクトに参画。初年度は学習の連続でしたが、2年目に小規模プロジェクトのリーダー補佐に昇格。顧客企業の課題を直接ヒアリングし、自分の提案が経営判断に採用された瞬間、「この道を選んで良かった」と実感しました。一方で、成果主義の世界では常に比較される厳しさもあります。しかし「努力が報われる環境」に身を置くことで、以前よりも明確な成長実感を得られるようになりました。
メッセージと総括
「ネガティブな動機も、行動に変えれば前向きなキャリアになる。」
私は最初、ただ会社に不満を抱えていただけの一社員でした。でも、その“違和感”を放置せず、行動に変えたことでキャリアは動き出しました。転職では、エージェントを通じて客観的に整理することで、自分の強みや方向性が見えるようになります。一方で、ベイカレントのような企業では、スカウトやダイレクトリクルーティングから応募することで、採用担当者に自分の意思を直接伝えられるメリットもあります。どちらが正解というより、「自分の軸」を明確にして行動することが大切です。ネガティブな動機も、整理すれば次の挑戦の原動力になります。
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