33才で総合商社からエネルギーTechへ転職して掴んだ事業創造の手応え

今回ご紹介するのは、大手総合商社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、住友商事、丸紅のいずれか)で再エネ事業を推進していた33歳男性が、よりスピード感のある環境で「事業を創る側」に挑戦し、エネルギーTechスタートアップのCOOとして活躍するまでの事例です。安定した環境を手放してまで飛び込んだ理由と、その決断の裏側を伺いました。

人物プロフィール

年齢:33歳
性別:男性
転職前:総合商社/再生可能エネルギー事業部・事業開発マネージャー
転職後:エネルギーTechスタートアップ/COO(最高執行責任者)
転職前年収:950万
転職後年収:1300万
転職動機・テーマ:事業創造への挑戦とスピード感のある環境での成長

ざっくりまとめると

・大手総合商社で再エネ事業の事業開発を担当
・大企業の意思決定の遅さに限界を感じ、スタートアップへの転職を決意
・エネルギーTech企業のCOOとして参画し、事業運営と組織基盤構築を牽引
・年収は950万→1300万へアップ
・自身の判断で会社を動かす裁量を手に入れ、再エネ業界で新たな事業を創出

転職前のキャリアと悩み

「意思決定の遅さが、自分の成長スピードを止めていた」

商社時代、私は再生可能エネルギー事業の新規開発を担当していました。プロジェクト規模も大きく、国や大手企業を巻き込む仕事にやりがいを感じていましたが、同時に「意思決定の遅さ」が常に壁でした。新しい技術や仕組みを導入しようとしても、社内稟議や調整に数ヶ月かかりますし、その間に市場は変わり、このスピードが求められる昨今のビジネス環境において社内稟議に要する工数負担によりチャンスが失われていくのを目の当たりにしていました。次第に「もっと自分の判断で事業を動かしたい」という思いが強くなりました。給与は同年代と比較しても多く、安定もありましたが、心のどこかで「このままでは成長できない」という焦燥感が常につきまとっていました。

転職を意識したきっかけ

「出資先のスタートアップに感じた衝撃」

転機は、商社が出資していたエネルギー関連スタートアップとの協業プロジェクトでした。彼らは少人数ながら、驚くほどのスピードで意思決定し、実証実験から市場投入までを2ヶ月で完了させたのです。会議より行動を優先する姿勢に、自分が忘れかけていた“現場の熱”を感じました。その瞬間、「自分もこういう環境で事業を動かしたい」と強く思い、自らリサーチを始め、再エネ×テクノロジー領域で急成長中のスタートアップを見つけました。

転職活動内容

「エージェントを活用しつつ、自らもリサーチに動いた」

まず、自分がどんなフェーズの企業に合うのかを整理しました。エージェント経由では、外資系コンサルや事業会社の経営企画なども紹介されましたが、どれも「既にできあがった仕組みの中で最適化する仕事」ばかり。

一方で、自ら直接リサーチしたスタートアップ数社は、組織も未整備ながら、「事業を一緒に創る人材」を探していました。面談では、これまでの商社での事業開発経験を「事業推進力」として伝え、数社から経営ポジションでのオファーを得ることができました。

意思決定のポイント/自分の市場価値

「市場価値は“事業を回す力”にあった」

最終的に、エネルギーTechスタートアップのCOOポジションを選びました。資金調達直後で、これから本格的に事業を拡大していくフェーズ。「事業構築×組織運営」という自分の得意領域をフルに活かせる環境でした。

一方で、純粋な技術系スタートアップからの選考は通過率が低く、自分の経験が“経営×事業開発”寄りであることを再認識。これが自分の市場価値だと整理できたことは、大きな収穫でした。

内定・転職後の変化

「スピードと責任が、毎日の刺激になっている」

転職してからの半年は、まさに怒涛でした。人も制度も整っていない環境で、採用・組織設計・業務プロセスすべてを自分たちで創り上げる日々。決断のスピードは、商社時代とはまるで別世界です。

プレッシャーも大きいですが、自分の判断がダイレクトに会社を動かす感覚は何物にも代えがたい。年収も上がりましたが、それ以上に「成長実感」という報酬が大きいと感じています。

メッセージと総括

「エージェントとダイレクトの“併用”がベスト」

ハイクラス転職では、エージェント経由とダイレクトリクルーティングの両方を使い分けるのが得策です。エージェントは、非公開のCXOポジションや企業フェーズの見極めに強く、一方でダイレクトは、創業者とのスピード感ある対話でマッチング精度が上がります。

自分のように「業界は決まっているが、役割を変えたい」人はエージェント経由が合う。「会社のビジョンに共感して一緒に創りたい」人はダイレクトの方が合うと思います。重要なのは、どちらかに頼りきらず、“自分の軸”で動くこと。それが最終的に納得感のあるキャリア選択につながります。

あなたと同じタイプの転職成功事例を探す

会員登録(無料)