42才で大手IT企業から医療DXスタートアップに転職し掴んだ“現場志向の技術経営”
今回は、大手ITベンダーで医療システム開発を統括していた42歳男性が、「テクノロジーを、現場のために使いたい」という信念からスタートアップに転職し、CTOとして医療DXの最前線で挑戦を続ける事例です。大企業で培った技術力を、社会課題の現場に活かす決断。その背景に迫ります。
人物プロフィール
年齢:42歳
性別:男性
転職前:大手ITベンダー/医療系システム開発プロジェクトマネージャー
転職後:医療DXスタートアップ/CTO(Chief Technology Officer)
転職前年収:1100万
転職後年収:1500万
転職動機・テーマ:テクノロジーで医療現場を変えたい。現場志向の開発へ。
ざっくりまとめると
・大手ITベンダーで医療機関向けシステム開発を長年担当
・クライアント企業の要望中心の開発に限界を感じ、転職を決意
・医療DXスタートアップのCTOとして参画
・プロダクト設計・開発組織の立ち上げを主導
・年収1100万→1500万。技術を“現場の力”に変えるキャリアに転換
転職前のキャリアと悩み
「現場の課題が、システムの中で置き去りになっていた」
私は、大手ITベンダーで医療情報システムの開発を担当しており、顧客は主に大病院で、要件定義から納品までを一括管理するプロジェクトマネージャー職でした。大規模案件を動かす責任感はありましたが、実際に使う現場の声が反映されるまでのスピードが遅く、「患者さんのために」と言いながら、現場の不満を吸い上げる仕組みは少なく、いつの間にか“顧客の要望を処理する仕事”になっていました。自分の技術で、もっと医療の現場を動かせないか。そんな疑問や葛藤が日に日に強くなっていきました。
転職を意識したきっかけ
「地方病院の現場で見た“ITの空白”」
ある地方病院の導入サポートに出向いたとき、医師や看護師が紙のカルテとシステムを併用している光景を見ました。「まだこんなにアナログな現場が残っているのか」と衝撃を受けました。同時に、現場の課題を解決するには、“ベンダー”ではなく“現場発のプロダクト”が必要だと痛感。帰社後、医療DXスタートアップを調べ始め、「現場の声から医療を変える」という理念に共感して転職を決意しました。
転職活動内容
「エージェントで市場を把握、自ら創業者に直接アプローチ」
エージェントを通じて医療DXやヘルスケアTech領域の求人を収集。同時に、自分のLinkedInを更新して情報発信を始めました。その投稿をきっかけに、医療DXスタートアップのCEOから直接スカウトが届いたのです。面談では、既存のシステム開発の課題と、どのようにプロダクト志向の開発体制をつくるかをディスカッション。「現場視点でプロダクトを設計できる技術責任者」として、正式にCTOオファーを受けました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
「市場価値は“現場理解×技術マネジメント”」
転職活動を通じて、自分の強みが「技術を現場に翻訳する力」だと気づきました。スタートアップでは、エンジニアリングだけでなく、医療現場・経営・法規制のすべてを理解する必要があります。大企業で培ったプロジェクト管理力と、医療機関との長年の信頼関係が評価され、CTOとして事業立ち上げから技術戦略まで任されるようになりました。
内定・転職後の変化
「現場の“ありがとう”が、すべての報酬になる」
転職後、最初に着手したのは電子カルテのUX改善。実際に看護師や医師と一緒に操作検証を行い、現場のフラストレーションを即座に反映する仕組みを作りました。導入後、看護師長から「この画面なら夜勤でも使いやすい」と言われたとき、大企業時代には味わえなかった“現場からの感謝”を感じました。収入も上がりましたが、それ以上に「自分の仕事が人を支えている」という実感が、日々のモチベーションになっています。
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