26歳 コールセンターオペレーターから大手SaaS企業のカスタマーサクセスへ転身。
中小アウトソーサーが運営するコールセンターで受電・クレーム対応を中心に担当していた26歳男性が、第二新卒枠を活かして大手SaaS企業のカスタマーサクセス職へ転身した成功事例です。日々、怒りや不満の矢面に立つような働き方に消耗しながらも、「本当は顧客の成功を支援する側に回りたい」という思いからキャリアチェンジを決意。クレーム対応で鍛えた傾聴力・状況整理力・提案力が評価され、プロダクトの価値を一緒に育てていくカスタマーサクセスへステップアップしたストーリーです。
人物プロフィール
年齢:26歳
性別:男性
転職前:中小アウトソーサー運営コールセンターのオペレーター(受電・クレーム対応)
転職後:大手SaaS企業のカスタマーサクセス/インサイドセールス
転職前年収:280万
転職後年収:430万
転職動機・テーマ:クレーム対応中心の受け身な仕事から、顧客の成功を支援する前向きなキャリアへシフトしたい
ざっくりまとめると
・中小アウトソーサー運営のコールセンターで受電・クレーム対応を担当
・「怒りの受け皿」で終わる働き方に限界を感じる
・状況整理力を評価されたことが転機に
・大手SaaS企業のカスタマーサクセスへ第二新卒枠で転身
・年収280万→430万にアップし、顧客の成功を支援する仕事へシフト
転職前のキャリアと悩み
「怒りの受け皿」で終わる働き方に限界を感じていた
新卒で入社したのは、中小アウトソーサーが運営するコールセンターでした。受電業務を中心に、料金問い合わせや契約変更、時には厳しいクレーム対応まで幅広く担当していました。対応件数や通話時間などの数値目標がある環境自体は嫌いではなかったものの、「ありがとう」よりも「遅い」「分かりにくい」といったネガティブな言葉を浴びることが多く、精神的な消耗感は年々大きくなっていきました。
さらに、オペレーターというポジション上、サービスや仕組み自体を改善する権限はほとんどなく、「現場で顧客の不満を受け止めるだけ」の仕事に見えてしまう瞬間が増えました。このまま30代を迎えたとき、自分のキャリアを誇れるのかという問いに、正直なところ自信を持って「はい」とは言えませんでした。
転職を意識したきっかけ
「お客さまの状況を整理する力」を褒められたことが転機になった
転機は、とあるクレーム対応の後でした。長時間の通話を経て、相手の感情を落ち着かせつつ、事実関係・契約内容・社内の対応履歴を整理し直したところ、上司から「状況の整理がうまい。これは提案型の仕事でも通用するスキルだ」と言われました。
その言葉をきっかけに、自分の強みを冷静に振り返るようになりました。感情的になっている相手の話を最後まで聞き、言いたいことを噛み砕いて整理し、現実的な落としどころを一緒に探っていく——このプロセスは、本来はクレーム処理だけに使われるべきものではなく、「顧客の成功」を支援する仕事にも応用できるはずだと感じました。
そこからIT業界やSaaS企業のカスタマーサクセス職について調べ始め、「自分のスキルを前向きな方向に使える場所がある」と知り、本格的に転職を意識するようになりました。
転職活動内容
クレーム対応経験を“顧客の成果に向き合う力”として言語化した
転職活動を始めて最初に行ったのは、コールセンターでの経験を細かく棚卸しすることでした。単に「受電業務」とまとめるのではなく、
・1日あたりの平均対応件数や、対応満足度アンケートのスコア
・クレームから問い合わせへエスカレーションを抑制したエピソード
・マニュアルにない対応を提案してチーム全体に展開された事例
といった形で、「課題を整理し、改善につなげた経験」として書き起こしました。
エージェント経由では、カスタマーサクセスやインサイドセールスなどSaaS企業のポジションを多数紹介され、スカウトサイトでも「対人折衝力が高い若手」として一定の反応がありました。面接では、「なぜクレーム対応から顧客の成功を支援する仕事に移りたいのか」を、感情論だけでなく、業務プロセスの違いも踏まえて説明するよう意識しました。
意思決定のポイント/自分の市場価値
プロダクトと顧客の両方に深く関われる環境を選んだ
最終的に入社を決めたのは、BtoB向けクラウドサービスを展開する大手SaaS企業でした。オンボーディングから活用提案、アップセルのきっかけづくりまで、一人ひとりのカスタマーサクセス担当が長期的に顧客と向き合うスタイルであることが決め手でした。単に問い合わせ対応をこなすのではなく、「導入効果をどう最大化するか」を一緒に考えられる点に強く惹かれました。
一方で、再びアウトソーサー経由のCSポジションや、インバウンド中心のサポート職は、役割が前職と大きく変わらないと感じ、選考を進めない判断をしました。結果として、自分の市場価値は「感情の揺れを受け止めつつ、状況を整理し、前向きな打ち手を提案できる若手」として評価されることが多く、カスタマーサクセスという職種との相性を改めて実感しました。
内定・転職後の変化
“怒りを受け止める仕事”から“成功を一緒に描く仕事”へ
現在は、大手SaaS企業で複数の法人顧客を担当し、導入時のオンボーディング支援、定例MTGでの活用状況の確認、追加機能の提案などを行っています。以前のように怒号が飛んでくることはほとんどなくなり、むしろ「どうすればもっと成果を出せるか」を前向きに議論できる場が増えました。
もちろん、システム障害や導入トラブルが起きた際には、これまでのクレーム対応スキルがそのまま活きます。感情の波を受け止めつつ、冷静に状況を整理し、社内の開発チームと連携して解決に向けて動く——そのプロセスに、自分らしい価値提供ができていると感じます。将来的には、より戦略寄りのカスタマーサクセスや、プロダクトマネジメントにも関われるようなキャリアを目指したいと考えています。
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